大和和紀「イシュタルの娘」11巻
新年度からGW前後の慌ただしさですっかり放置してて、
1か月以上ぶりの更新です。
今日は大好きな大和和紀先生の新刊、読了~
織豊期から江戸初期まで活躍した謎多き才女・小野於通の物語。
人に見えないものが見える不思議な力を持つ美少女・於通は
幼少の頃に信長にその非凡な才を認められ、戦乱で家族を失って
引き取られた摂関家の九条家で教養を磨き、その後秀吉の庇護の元、
書画の師匠として北政所や浅井三姉妹の信任を得たり、摂関家の公家で
書家の近衛信伊と恋仲になったり、真田信之・幸村と兄妹の契りを交わしたり、
細川ガラシャと友達になったり、石田三成に危険人物として目をつけられたり・・・
と、波乱万丈なスーパーヒロイン街道を驀進しております。
この於通、現代でいうとデザインやイベントプロデュースまでやっちゃう
マルチな才能のアーティストと言ったところでしょうか?
プライベートでは事実婚状態の政治家の夫との間に娘が一人。
そんな彼女が才能を武器にしなやかに生ていく姿にとても憧れます。
登場する戦国武将、女性達の人物造形は非常にスタンダード。
(例:爽やかな真田兄弟・陰険な三成w・高飛車な淀殿)
歴史の流れに沿っていつつ王道少女漫画展開なので、
戦国時代は教科書の内容でくらいしか知らないわと言う方でも
分かりやすく読めるのではないでしょうか。
11巻は、関ヶ原の戦いの少し後。
今度は家康に徳川家と豊臣家の婚儀を成功させるために、
孫の千姫の介添え役として江戸に赴くように依頼されます。
悩んだ末に、恋人(内縁の夫)信伊に背中を押され、娘を置いて江戸に赴く於通。
江戸の大奥の荒々しい関東女達を躾けるため奮闘する姿がかっこいい~
後の春日局・おふくさんも再登場して江の産んだ男児・竹千代の乳母となったし、
淀殿をはじめとする大阪方の孤立も始まって、物語はいよいよ大阪の陣へ・・・
大和版戦国ロマンはどんな感じに進んでいくんでしょう。
続刊が非常に楽しみです!